中国の牛肉は叩け！叩け！

この海辺の街では、牛肉が安いです。
私の印象では、
価格が高い順に 

1位　羊肉
2位　鶏肉
3位　豚肉
4位　牛肉 

※調査に基づくものではありません(念のため)

ちなみに内臓系のほうが

肉より価格が高いという噂もあります。 

こちらに住み始めた当初は、

せっかく牛肉が安いのですから、

たくさん食べたいと思いました。

ところが、ステーキ屋さんは、

やたらに黒胡椒が効きすぎているステーキしかないところが多く、

ほかのソースがあっても
どこもいまいち。
ある喫茶店（ただし中国のは価格帯は結構高級です）のステーキは、
他の客が頼んだものから漂ってくる香りだけは、
正しくレモンバターという感じでしたが、
まだ勇気がなくトライしていません。 

ということで、

何とか自分でおいしく食べるようにしたい！

吉野家風牛丼レシピをネットで見つけて
狂喜して試した時も

牛のバラ肉が最初見つからずに

残念なことに。

・・・脂肪が少ない肉ではおいしくないのですね。  

結局、火鍋用の冷凍の牛肉（かなり薄切り）をみつけて

バラ肉のような感じなので、

それで間に合わせましたが

非常においしくいただけました。

しかし、牛丼吉野家風レシピの

極意は生姜にあったとは、気が付きませんでした。

そしてこのレシピには大感謝です。

◎吉野家風レシピはこちら＞＞http://cookpad.com/recipe/195791  

脱線しすぎて申し訳ないです。

 で、牛肉、ステーキ用の厚い肉というのは
ガチガチに凍った冷凍しか見当たりません。

「牛霖」 という部位は、

漢字だけ見るとおいしそうなので試してみたら、
これが固くてNG。

その晩のメニューが

突然シチューに変更されたのは言うまでもありません。

よく「牛腩饭」 というのが定食屋さんなどにあります。

辞書で調べると、

「牛腩」はサーロインと書いてあります。ただこの部位、

お店でもたくさん売ってますし、

定食屋さんのものを食べても、

日本で食べるサーロインとはだいぶ違います。

脂肪の部分を外してしまっているから、
というのもありますし、
きれいに「サーロイン！」という感じで切られていません。
どっちかと言うと「ブツ切り」状態。 

定食屋さんのは、

ちょっと固いですがまあ食べられました。(安いし)

そこで味をしめて自らステーキ風にトライ。

 

「・・・・・！」

 

固くて食えん・・・。

※お店はどちらかと煮込んでありますので、

柔らかくなっているでしょう。

しばらく見合わせとなりました。

あるとき中国人の友人(男性)が、
スーパーの料理道具コーナーで
西洋風(私がそう思い込んでいる)肉叩きを見て、
これは「肉叩き」か？「(性能は)どうですか？」
と聞いてきました。

※このことからも中国でも一般的なものではないのです。

自分は使ったことがないと答え、

「こんなのいらないよ、包丁の背で十分」

と回答したのですが、

彼はしばらく眺めたのち、

相対的には

かなり高価ともいえる「肉叩き」を買って帰りました。 

1年ほど経過。

先日何気なく、
「中国の牛肉は固いよね！」という話をしたときに
彼は自信を持ってこう答えました。

「だから肉叩きを買ったのです。」 

ようやく回答が見えてきました。

 

中国の「牛腩」（サーロイン）は

叩けばいいのです。
日本では、ステーキ用の肉は、
軽くたたき、筋を切るくらいですが、

彼の言い方では、

かなり盛大に叩くらしいのです。

そこで早速試してみました。

※肉叩きはまだ買っていないので、

中国包丁の背でですが。

ソースは和風で。 
「お！　やわらか」 
ちゃんと食べられる。

なかなかステーキしています。

220gで13元≒170円のお肉でした。 

日本のお肉を盛大に叩いてしまうと
ぺっちゃりつぶれてしまいますが、
これは、一度つぶれるのですが
焼いていると、
見事にプックリと復活しました。 

結論。

中国の牛肉をおいしくいただくには・・・

 「とにかく叩け！できるだけ盛大に」　

今週末でも、肉叩きを買ってきます。