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漬物と主食との関係(修正版) [比較文化]

中国では漬物のことを

「醤菜」(jiangcai)「咸菜」(xiancai)といいます。

前者は醤油ベースのたれにつけたもの、

後者は塩です。


私の住むこの海辺の街で入手できる漬物の味は、

比較的東京に近く、

「キュウリのキューちゃん」と見た目も味も

そっくりなものまであります。

たまに塩っ辛くても、

関東人の私にはまあ耐えられます。

あるいは多少油っぽい感じのものもありますが、

それはお粥(白粥)に合わせるとピッタリです。

※白粥は日本の粥よりは水分が多め。

こちらで「稀饭」(xifang)と呼ぶものが、

日本のお粥に相当します。 


ところで、

会社関係者には

中国北部の河南省出身者が何人かおります。

河南省は、黄河文明の発生地帯です。

そこの人たちから

故郷のお土産ということで、

なんどか漬物をいただきました。

日本でいうキュウリの古漬け状態のものもあります。

私は古漬けや

前述のキューちゃん系が好きなものですから、

早速試食。

「・・・・・」

味が「濃厚過ぎる」のです。
キュウリの歯ごたえは全くなく、
噛みしめると、
付け込まれているタレが
どっと滲みだしてくるような状況。
キュウリの漬物と食べているのではなく、
かつてキュウリだったと思われる
スポンジ状のものに滲みこんでいるタレを
食べているような感じです。

味を変えようと試みましたが、
そんな状態ですから、ちょっと無理でした。

 

結局、残念ながら、残りは廃棄、

あるいは知り合いにプレゼントという羽目に。

※中に赤い食品でドロドロのものがありました。

これはサツマイモからつくったもので

甘いそうです。

(見た目がとても悪いので、ご免なさい。未試食です) 


ところが、先日

またもらってしまったのです。
処分に困り、河南省出身社員に
「あげるから皆で分けて」と 差し上げました。


彼らが言うには、


「これもったいない!自分で食べたら?」


ただ


「味が濃すぎるから無理」と話すと、


饅頭 と一緒に食べてないでしょう?」 


「当たり前じゃ、私は日本人、この辺の人と同じように主食は米!」


と答えたのですが、


 要するに彼女が言うには


「饅頭と一緒に食べれば
塩辛くない!美味しい」


というのです。


「饅頭」といっても「マンジュウ」ではありません。

簡単に言うと、
肉まんやあんまんの外側だけの食品。
日本の肉まんの皮よりは
ボソボソしている印象があります。
※あくまでこの海辺の街で入手できるものに関してです。 

歴史の授業で習ったことを思い出してください。

「黄河文明」は小麦がベースに発生したもので、
この地域では、主食は今も相変わらず
馒头」(mantou 饅頭)や「」(mian 麺)といった
小麦原料系のなのです。 

そうなんです。
主食と副菜の関係をよく考えてみるべきでした。

そこまで言われては、
本当のところはどうか
確認する必要があります


「饅頭」をわざわざ買ってくるのもなんだったので、
包子(肉まん)の皮の部分で代用し試してみました。 

実のところ、

「漬物」には「ご飯」が私の常識であって、

いうなれば

「パン」に「漬物」(ピクルスではありません。念のため)を

載せて食べるようなもの・・・

当然違和感があります。 

コワゴワです。


ちなみに

今回のお土産で、

義理で一瓶だけいただき
持ち帰った
キュウリの漬物は開封せずに、
地元で買っている、
日本の古漬けやキューちゃんより塩辛い
漬け風(油も入っている)キュウリの漬物で試してみました。 

「おおおおお!」

合います。


ただ、ここのものは、
やはり旨みがあります。

しかしそれを差し引いても
饅頭に漬物が・・・

びっくり、

驚きの結果でした。


河南省で手に入る漬物は、
ご飯ではなく
饅頭に合わせて
食べなくてはいけなかったのです。
 

ご飯には塩分控えめがよい。
油っぽいのはお粥にピッタリ。 
主食にあわせて
付け合せである漬物も味が変わることに

もっと早く気が付くべきでした。


たわいのないことでしたが

本人的には

またしても「目から鱗」でした。

しかし
本家河南省「醤菜」で試してみないといけませんね。
結果は、また報告させていただきます。


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